このページは、リクルート活動の一環として
外部のインタビュアーに委託し、取材を行っています。

スタッフインタビュー

イベントアニメーター編

映像でストーリーを紡ぐ

本日は「イベントアニメーター」のお二人に来ていただきました。
自己紹介をお願いします。

勝田 スクリプトイベントを担当しています。入社4年目です。
前職も家庭用ゲーム機向けのゲーム会社で、
スクリプトイベント担当としてRPG、シミュレーション、アクションなど、
さまざまなジャンルのタイトルを手がけていました。

モノリスソフト入社の大きなきっかけとなったのは『ゼノブレイド2』です。
魅力的なストーリーや、それが繰り広げられる世界のスケール感に圧倒され、
「自分もこのようなゲーム制作に携わりたい!」と応募しました。

三浦 カットシーンを担当しています。入社5年目です。
前職は映像制作会社でアニメーターとして勤務していて、
テレビアニメやプロモーションビデオ、展示会用の映像など、
さまざまな分野のアニメーションを手がけていました。

その中で、ゲームのオープニング映像を制作する機会があったのですが、
参考資料として送られてきたインゲームのアニメーションに衝撃を受けまして。
前職の映像制作の場合、カメラから見た絵の完成度が求められていて、
見えていない部分の整合性は演出上そこまで重要ではなかったんです。

ですが、その時に見たインゲームのアニメーションは、
今まで自分が手がけたことのない、360度どこから見ても破綻のない作りになっていて、
そこからゲームのアニメーションに興味を持ち、モノリスソフトへ入社しました。

「イベントアニメーター」とは、
どのようなお仕事をされているのでしょうか?

勝田 以前のインタビューから大きな変化はないのですが、
概要をあらためてご説明しますと・・・

プロジェクトによって定義は異なりますが、
モノリスソフトが手がけるゲームの「イベント」は、
主に制作方法の違いから、2種類に分けられます。

一つは「カットシーン」と呼ばれるもので、
キャラクターの演出やカメラワークに工夫が凝らされた、
映画のシーンのような一点物の映像のことを指します。

もう一つは「スクリプトイベント」と呼ばれる、
キャラクターの汎用的な動きを活用して、
専用のツールで組み合わせて作成された映像です。
近年では表現の幅やクオリティが格段に向上しているので、
一見しただけでは両者の違いはほとんど認識できないと思います。

三浦 どちらのイベントも完成までのフローは概ね同じで、
開発の初期段階では、制作内容や方向性について
プランナーやシナリオライターと打ち合わせを行い、
それを受けて絵コンテを自ら考えたり、協力会社に発注したりします。

絵コンテができ上がると、それを基にキャラクターモデラーや
エフェクトデザイナー、サウンドスタッフなどと打ち合わせを行い、
必要となる素材をそれぞれのセクションに発注します。
そして、素材の収集や監修をしながらアニメーション作成を進め、
最後は実装まで行います。

どのようなツールを使っているのですか?

勝田 スクリプトイベントは、主に内製ツールでシーンを作成しています。
基本的にはそれだけで作業が完結するのですが、
モーションキャプチャーの際にMotionBuilder、そのデータの編集にMaya、
映像として出力したものを編集する際にAfter Effectsや
Premiereなどを使用することもあります。

三浦 カットシーンも大きな違いはありません。
転職してきた当初、モノリスソフトではそうした主要なツール以外にも
作業の省力化や自動化につながる
便利なツールがいくつも使われていることに驚きました。

勝田 その気持ちはすごくよくわかります(笑)。
スクリプトイベントの内製ツールでは、
シーンを構築する要素を画面上で視覚的にわかりやすく表示し、
簡単な操作でスクリプトを組めるようになっています。
当然作業スピードがアップしますし、手戻りがあった時にも対応が容易なんです。

一部内製ツールの管理も僕が担当していて、
チーム内で挙がってきた機能拡張や省力化などの改善要望を取りまとめ、
プログラマーやテクニカルアーティストと連携しながら、
どういった機能を追加するか検討し、日々向上に努めています。

充実したツールが開発を支えているんですね。

勝田 内製ツールはまだまだ改善の余地があると思っていて、
個人的には、キャラクターの表情の演技をもっと多彩にしていきたいですね。
セリフやシーンに合わせて更に細かな表情の変化がつけられるようにして、
よりお客様にキャラクターの感情を伝えられたら、と考えています。

三浦 現場から改善要望や新しいツールの提案は積極的に行っていきたいですね。
私も作業中に、手のポーズであったり、指それぞれの動きを
もっと簡単に付けられたらいいな、と思うことがあって。
ゲーム業界に入ってツールの恩恵を実感したので、
今度はツールの開発にもチャレンジしてみたいです。

矛盾やギャップのないシーンのために

日々の業務では、どのようなことが求められているのでしょう?

勝田 シナリオをしっかりと読み解き、それを映像として表現して、
きちんとお客様に伝える力が求められていると思います。
その世界で生きている人々が、何を考えてそのような行動をしているのか、
その時々でどんな感情を抱いているのか、などを伝えるために、
どのような見せ方がよいか常に考えて映像化することが必要ですね。

三浦 カメラから見た絵をしっかり作り込んでいくという意味では、
映像業界と大きな違いはないので、そこは安心した部分でした。
ただ、前職では最終的に絵として切り出してしまえればよかったので、
絵作りだけに専念できた面もありましたが、
ゲームでは環境を構築する必要もあって。
絵のクオリティだけでなく、バグのないデータが求められるので、
その点はゲーム業界に転職してシビアに感じた部分ですね。

勝田 他には、ゲームの進行との整合性を図りながら進める必要もあります。
例えば「この場面で、このキャラクターはまだこの技は使えない」とか、
シーンの中で服が汚れるような演出をした場合は、
その汚れ具合をゲーム内でもそのまま引き継いでもらうよう
他のセクションに依頼するなど、矛盾が生じないよう注意しています。

お仕事をするうえでの「こだわり」や意識していることを教えてください。

三浦 カットシーンではモーションキャプチャーを使うことが多いのですが、
演技されているアクターさんの動きをうまく取り込むよう、心がけています。
データ化していくとどんどんフラットな動きになりがちなので、
細かな動作や所作などをしっかり活かすように意識して作業しています。

勝田 僕は「そのシーンを初めて見る人の視点で考える」ということを
すごく大事にしています。
チェックのために同じシーンを何度も繰り返し見ていると、
慣れから違和感に気付きにくくなってしまう面があるんです。
お客様はそのシーンを1度しか見ないことも十分考えられますから、
その1度だけで制作側の意図がしっかり伝わる内容になっているか、
気を付けて確認するようにしています。

三浦 そうですね。あとは、開発の中で変更が生じた際に、
対応案をなるべく速く出せるように心がけています。
インゲームの仕様変更にあわせてカットシーンを変更したり、
逆に他セクションに調整いただく必要が出たり、
そこに気付いて自発的に、迅速に動く必要があるんです。
社内を見ても、作業の手が速くて提案力のある方は活躍しているなと思います。

スクリプトイベントやカットシーン、インゲームなど
様々なアニメーションが一つのゲームに入っていますが、
どのように全体のクオリティを維持しているのでしょうか?

三浦 インゲームとクオリティのラインを合わせるために、
作成したイベントをキャラクターモデラーやエフェクトデザイナー、
プランナーなど、他のセクションの人たちに都度チェックしてもらっています。
そのキャラクターらしい動きなどを何度も確認してすり合わせていますね。

勝田 僕はシーンの前後のつながりを、とくに意識して作成しています。
例えば、カットシーンの直後にスクリプトイベントが続くケースもあるのですが、
冒頭部分にだけ直前のカットシーンのアニメーションを流用することで、
カットが切り替わった後に汎用的な動きが続いたとしても
両者の境目が自然に見えるようにしています。

三浦 前後のつながりは大事なポイントですよね。
私の場合は、カットシーンに入る前にプレイヤーが立っている位置が
多少異なっていても違和感がなく見えるように、
シーンの冒頭に背景ショットを挟むなど、
ギャップを生じさせない工夫を凝らしています。

お二人がとくにやりがいを感じるのはどんな時ですか?

三浦 イベントアニメーターの仕事は、どのようなシーンにしたらよいのか、
本当にこれで前後の辻褄があっているかなど、
試行錯誤を重ねる期間が長いと思います。
それだけに、私たちが手がけたアニメーションに
エフェクト、音楽、ボイスが加わって一つの映像となったものを、
トレーラーなどで目にしてくださったお客様の反応は、何よりも嬉しいですね。

勝田 中には、そのトレーラーから得られたわずかな情報から
作品についていろいろと考察を巡らせてくださる方もいて、
そういったお客様の反応を目にするたびに、
よりよい作品をお届けしないといけないという、熱意や力をいただいています。
トレーラーは、タイトルの情報がお客様の目に触れる最初になることが多く、
その制作に携われるイベントアニメーターは、
最も新鮮なリアクションをいただける「おいしいポジション」だと思っています(笑)。

モノリスソフトで働いて成長できた部分はどのようなところでしょうか。

勝田 規模の大きなプロジェクトに携わるのは初めてだったのですが、
そのおかげで視野が広くなったと感じています。
ゲーム全体を見渡して、他のシーンとの整合性を図ったり、
スケジュールに沿って進めるためにはどういった調整が必要なのか、
あらかじめ何を用意しておかなければいけないのか、
先を見越して作業ができるようになってきました。

三浦 私は、コミュニケーション能力がかなり成長したと思います。
前職では比較的、黙々と映像を制作していることが多かったんです。
しかし、ゲーム開発の現場、とくにイベントアニメーターは、
さまざまなセクションと関わっていく職種ですので、
何を伝えるにも、何を理解するにも、
コミュニケーションはすごく重要と感じました。

ゲームの魅力をダイレクトに伝えるには

スキルアップのために日頃から取り組んでいることはありますか?

三浦 私が現在担当している作業が
発注や監修などの業務が中心になりがちなので、
アニメーションの実制作も継続していきたいと考えています。

ちょうど今、新人スタッフの教育係を担当していまして、
研修で使う絵コンテの資料を作成しているのですが、
「どうすればこれは実現するのか」と試しながら進めていることが、
そのまま自分のスキルアップにもつながっていると感じています。
私自身、演出面を見れるようになりたいと思っているので、
こうした取り組みは続けていきたいですね。

研修用の絵コンテと作成時の作業画面

勝田 僕の場合は、映像表現の引き出しを増やすため、
映画などの映像作品を見る時には、
「このシーンは自分だったらこうしたい」とか
「ここのカット割りはすごいな」などと意識しながら見ています。
配信サービスなどの場合、同じ箇所を納得するまで繰り返し何度も見て、
「こんなにテンポが速いのに違和感なく見れるのはなぜだろう」と
その理由を自分なりに言語化してみたり。
ゆくゆくはセクションの班長を任せてもらえるように、
より高いレベルを目指していきたいです。

この会社に入ってよかったことは何ですか?

三浦 何といっても、大規模な開発のタイトルに
携われるということがすごく大きいですね。
それに開発環境も整備されているので、とても働きやすい会社だと感じています。

勝田 スタッフが働きやすい環境を常に気にかけてくれていますよね。
開発で必要な機材などは、スケジュールに影響が出ないよう
手早く用意してもらえますし。
仕組みや制度、業務システムの改善なども逐次行われていて助かっています。

三浦 プロジェクトマネージャーがチームにいるのもありがたいです。
私のいるプロジェクトでは定期的に面談が行われていて、
スケジュールの進捗や作業面、さらにメンタル面など、
労働環境についてさまざまな面からヒアリングして改善へと動いてくれるので、
こちらは悩みもほとんどなく、スムーズに業務を遂行できていると感じています。
前職ではいなかったのですが、ゲーム業界特有の職種ですか?

勝田 業界の特性というより、プロジェクトによるものだと思います。
確かにプロジェクトマネージャーの存在は大きいですよね。
僕も非常に助かっています。

三浦 スタッフの間の風通しもすごくいいですよね。
上司や他のセクションの人とも気軽に話せます。
「わからなかったら質問してね」という雰囲気が定着していることも、
転職してきた身としてはすごくありがたかったです。

勝田 困った時、周囲に頼りやすい空気はすごく助かりますね。
相談して解決策をアドバイスしてもらったり、
一緒に解決に向けて動いたりということのハードルは
すごく低いと感じています。

最後に、入社を検討されている方へ向けてメッセージをお願いします。

勝田 イベントアニメーターという職種は、
映像を通してゲームの魅力をダイレクトに
お客様へ伝えられる仕事だと思います。
自分の手がけた映像で人を楽しませたい、喜ばせたいという想いを、
モノリスソフトの作品を通して実現したいと思っている方は、
ぜひご応募いただいて、力をふるっていただければと思います!

三浦 先に絵コンテがある場合でも、
自分がよいと思ったものを積極的に提案していけば、
それが採用されることも全く珍しくありません。
他業界の方でも、作りたい映像のイメージがあったり、
「自分はこうしていきたい!」という提案力がある方は、
意欲的に応募していただけると嬉しいです。

本日はどうもありがとうございました。

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