このページは、リクルート活動の一環として
外部のインタビュアーに委託し、取材を行っています。

スタッフインタビュー

キャラクターモデラー編

キャラクターの魅力を
最大化するために

本日は「キャラクターモデラー(以下キャラモデラー)」の
皆さんに来ていただきました。自己紹介をお願いします。

福井 主にプレイヤーキャラとNPCを担当しています。
他にもオブジェクトや武器の制作や、
主任としてチーム内のとりまとめ、
協力会社さんに依頼した制作物のクオリティチェックを行っています。
前職は家庭用ゲーム機向けのゲーム制作会社で
キャラモデラーとして勤務していました。
面白そうな仕事ができそうという思いからモノリスソフトへ入社し、
現在6年目です。

井筒 主にNPCを担当しています。
前職はモバイル向けのゲーム制作会社で
キャラモデラーとして勤務していました。
自分の今後のキャリアを見据えた時に
よりハイクオリティな3Dモデルを作るゲーム会社で働きたいと思い、
昨年春にモノリスソフトへ転職しました。

浜田 キャラクターの服や小物などを担当しています。
ゲーム系の専門学校で2Dイラストや3DCGを学び、
就活イベントにモノリスソフトが出展していたことがきっかけで興味を持ち、
京都スタジオへ新卒入社しました。現在5年目になります。
入社後は宣伝広告用のグラフィック素材を作る業務に就き、
その後、マップモデラーとして背景オブジェクトの制作を担当し、
現在はキャラモデラーを担当しています。

浜田さんは、宣伝広告用素材やマップモデラーも担当されていたんですね。
職種の転向はよくあることなのでしょうか?

浜田 私の所属する京都スタジオではよく行われています。
京都スタジオには、主に3DCGデザイナーと2Dデザイナーが在籍していて、
その中でも特に、3DCGデザイナーのマップ担当とキャラ担当は
プロジェクト毎で再編成されます。

今はキャラクター担当の人も、
次のプロジェクトではマップ担当になる場合がある、ということなんですが、
これは、プロジェクトを進めるうえで
柔軟な対応ができるようにする、というスタジオの方針です。

どちらかの作業が遅れている時はヘルプに回れますし、
どちらの技術も習得できるので、マルチなスキルアップに繋がりますね。
もちろん担当の希望は伝えられるので、
現実的な範囲で、考慮されたうえで配属が決まります。

モノリスソフト 京都スタジオとは

2011年設立。メンバーの大半がデザイナー陣で構成されており、近年では『ゼルダの伝説』『どうぶつの森』『スプラトゥーン』シリーズなど任天堂オリジナルタイトルの部分受託開発に携わる。
2022年10月に開発体制強化のため京都市上下水道局総合庁舎へ移転。

特別企画
京都スタジオ スタッフインタビュー

なるほど、そうなんですね。
では早速ですが「キャラモデラー」とは、どのようなお仕事をしているのでしょうか?

福井 2Dのデザイン画をもとにして、
3Dモデルを作ることが主な仕事です。

僕のいるプロジェクトでは、
まず、すでにあるデザイン画を見ながら、
立体としてどう完成させていくか、
このプロジェクトではどのくらいのポリゴン数にするのか、
といった作り方やデータの仕様をリーダーと各担当者で相談して決めていきます。

仕様が決まったら、モデルデータを作り始め量産作業に入ります。
アニメーションを付ける作業が控えているので、
比較的早い段階でモデルデータは一通り仕上げます。
ですが、キャラ班の仕事としてはプロジェクト終盤まで、
ゲーム仕様の都合によりデータの調整が入ったり、
クオリティアップの作業が発生するので、
ずっと作業が続いている感じですね。

モデル制作とあわせて、
骨を作成してウェイトを入れるまでが作業の範囲となり、
リギングから先はアニメーターが行っています。
作業内容や進め方は、プロジェクトごとに多少違いがありますかね?
浜田さんのところではどうでしょうか?

浜田 私が携わっているプロジェクトでは、
仕様は先にある程度決まっていることが多いので、
デザイン画を仕様の中でどう再現するか考えて、
手を動かす仕事が中心ですね。

また、骨があらかじめ入っているデータをもとに作業を進めるため、
ウェイト調整までを担当しています。

井筒さんはモバイル向けのゲーム制作会社からの転職ですが、
仕事の進め方や作業環境に違いを感じる部分はありますか?

井筒 基本的な作業の流れは一緒ですが、
前職ではスカルプトなどはしていなかったので使うツールは少し増えました。
ベースのモデリングはMayaで、スカルプトはZBrush、
テクスチャ作成にSubstance PainterとPhotoshopを使用しています。
今のプロジェクトではこの4つのツールがメインです。
他ツールも、目的や希望にあわせて使用したり、必要に応じて勉強します。

日々の業務では、どのようなことが求められているのでしょう?

井筒 デザイン画を3Dモデルとして美しく再現するために、
破綻なく、細部まで作りこむことが求められていると思います。

デザイン画の表現を丁寧に拾ってモデリングしていくと、
想像以上の魅力が生まれることも多いです。
デザインの意図をくみ取ることは、とても大事だと思っています。

福井 クオリティは当然として、スピードも求められるので、
デザイン画からモデリングで問題が起こりそうな箇所を想定し、
先回りして解決へ向けて動くことも大事ですよね。

例えば、腕を曲げる時に不都合な装飾がデザイン画に描いてあったとします。
そういった場合は、
「この部分のデザインはモデル側で調整していいですか?」といった感じで、
作業に入る前に2Dデザイナーに確認して、それぞれの場合において調整しています。

浜田 私は、データのポリゴン数や解像度が限られる中で
求められているクオリティを達成するために、
試行錯誤することが大切だと思っていて。

とは言いつつ、時間が潤沢にあるわけではないので、
自分のスケジュール管理を徹底したり、
他のスタッフが作ったデータを参考にしたりしながら、
ベストな作り方を日々探っています。

井筒 スピードとクオリティを求められているのは日々感じますね。
私も他の方が作ったデータを見て、
より効率的な作り方を勉強しています。
まだ家庭用ゲーム機での開発経験が足りないと思っているので、
フィードバックしてもらった内容をしっかり身に付けて、
次のモデル制作時に改善するよう心がけています。
そうすることで結果的にスピードも上がっていると思います。

福井 他にも、スピードを上げるために
クオリティを維持しながら工数を減らす工夫も欠かせないですね。
新しいツールを探して取り入れることもあれば、
R&Dのスタッフにお願いして、
頻繁に行う作業を自動化する仕組みを作ってもらうこともあります。

優れたモデリングに欠かせない
「観察」

お仕事をするうえでの「こだわり」や意識していることを教えてください。

浜田 私は、キャラクターの体や服のラインを大切にしています。
例えば、Tシャツの裾や袖口などの端っこは、
折り返されていて縫い目があったりしますよね。
そういった細部まで捉えたラインが出るよう立体感を付けています。

アニメーションが付いた際、
その服のラインがどう動いても破綻しないように作る必要があるのですが、
これは、モデル自体があまり動かない背景オブジェクトを作っていた自分にとって、
一番作り方の違いを感じる部分でもありまして。

どのモデルも動くことを前提に、
ポリゴンの割り方を考えたり、テクスチャを描いたりして、
色んなポーズをとっても形がゆがまないように
細心の注意を払って作っています。

福井 僕はデザイン画のイメージや魅力をどう伝えるか意識していますね。
とくにキャラクターは第一印象で決まると思っているので、
一目でグッとくるようなモデルを目指して制作しています。

そのために、まず仕上がりがイメージできる程度の3Dモデルを短時間で作ってみて、
早い段階で2Dデザイナーと方向性を確認したり、
プレイヤーに魅力が伝わるか、実際にゲーム内で動かしてみたりと
何度もモデルの印象をチェックしています。

井筒 モデルの印象は私も意識しています。
とくに目の仕上がりは、1ミリ違うだけでもだいぶ変わるので、
描かれたものをきちんと汲み取って、テイストを合わせています。
そのタイトルならではのニュアンスを
しっかり形にしていくことを重視していますね。

皆さんがとくにやりがいを感じるのはどんな時ですか?

福井 やはり自分たちが作ったモデルがゲームの中で動いている時ですね。
モデル班だけでなく、プログラマーやアニメーター、エフェクトデザイナーなど、
多くの人が関わって実装された結果を目の前にすると、感慨深いです。

井筒 そうなんですよね。
私も、自分が作ったモデルが動いているのを見た時に
「おおっ!」と思わず感動してしまいます。

また、先日私が制作しているモデルを見たスタッフから、
「面白いね」と声をかけて貰えたことがあり、
純粋に嬉しく感じました。
仕事のモチベーションもさらに上がりますし、
そうした会話がきっかけで、知らなかったノウハウを教わることもあります。

浜田 私は自分の作ったモデルデータを提出して無事にOKがもらえた時は、
1つのモデルが完成したという達成感があります。
制限がある中で、破綻なくクオリティの高いデータに仕上げるのは
やはり苦労も多いです。
だからこそ、でき上がった時の喜びはひとしおですね。

モノリスソフトで働いて成長できた部分はどのようなところだと思いますか。

井筒 モデラーとして、技術の面で着実に成長してきたと思います。
モノリスに入社してからは、今まで経験してきたものより
ポリゴン数の多いモデルを手がける機会が増えたので、
より適したモデル制作の手法を調べたり、
周りの方に技術を教わりながら仕事をこなしてきました。

一つひとつは小さなことかもしれませんが、
仕事の中でしっかり積み重ねてこれたと感じています。

浜田 自分のことを客観的に見られるようになったと思います。
あまり実現できてない部分や、今後の課題が見えてきました。
今は作業スピードをもっと速めたいと思っていて、
私も井筒さんと同じく、日々努力を積み重ねるようにしています。

福井 前職では、モデル一つひとつのクオリティだけを重視していましたが、
モノリスソフトに来てからは、プロジェクト全体を通しての
クオリティバランスも意識して作業を進められるようになりました。

どのモデルにどれだけの時間をかけられるのか、
クオリティを底上げしつつ工数を抑えるためにどうするか、
そういった考え方を持つことができたのは成長した点かなと思います。

スキルアップのために日頃から取り組んでいることはありますか?

浜田 よいモデリングにはモチーフへの深い理解が欠かせないので、
日頃からいろいろなものを観察するようにしています。
特に、街を歩いている人や電車に乗っている人たちの
服がどうなっているのかは、つい見てしまいます(笑)。

生地の種類も結構いろいろあって面白いんですよ。
遠くから見ても質感が違って見えるのはなぜだろうと考えたり、
光の入り方を観察したり。
それを今のプロジェクトのキャラクターの服で表現するとしたら、
どうやって作れば効果的に見えるか考えたりしますね。

井筒 私も、服装にはつい目が行ってしまいますね。
「こういうシワの付き方をするとキレイに見えるな」なんて考えたり。
今日も前を歩いている人が革靴を履いていて、
「こんなところに段差や溝があるんだ」「先端はちょっと反っているのか」
「同じような革靴でも高級感に差が出るのはなぜだろう」と、いろいろ見ていました。

福井 靴って、サンダルとかスニーカーとかいろんな種類がありますけど、
革靴の場合、ソールの縫い方だけでも何種類もあって、
それによって形状も少しずつ変わるので、調べてみると楽しいですよ。

実際の作り方まで調べているんですね。

福井 そうなんです、見知ったものでも調べると新しい発見が多くて。
なので、どんなものも自分のイメージだけで作ろうとせず、
事前に構造や成り立ちを調べたり、
実物を観察することが大事だと思っています。

必ずしも現実世界と同じものを身に着ける必要のない、
例えば、ファンタジーの世界の服装をモデリングする時なんかは、
現実にあるものを参考にすることで、
空想上のデザインでも、そのものらしい印象って伝わると思うんです。

お客様に直感的に、これは帽子、これは靴と理解してもらえるよう、
調べたり、観察したりして得た知識をもとにモデリングしています。

皆さんのこれからの目標を教えてください。

浜田 今後は、もっといろいろなキャラクターや装備品を作って
技術を磨きたいと思っています。
今はメインの担当が服なので、顔の造形もしてみたいです。

井筒 私も、自分なりに成長したとはいえ、周囲の先輩たちに比べたら
まだまだの部分も多いと思っています。
業務を通して知識と技術を身に付けていくのが一番の目標ですね。
今はまだ人物の制作経験が浅いので、
とにかく色々な年齢のキャラクターを作ってみたいです。
そして、それとは別にいつかネコも作ってみたいです(笑)。
とても好きなので。

福井 僕は、以前のプロジェクトで手がけたことを継承しつつ、
キャラクター全体の表現をもっと向上させたいです。
求められる作風に応じてキャラクターがより魅力的に見えるよう、
もっとクオリティを高めていきたいと考えています。

さらなる技術の向上を目指して

この会社に入ってよかったことは何ですか?

浜田 困った時、気軽に相談できることですね。
技術的なことはなるべく自分で調べて解決する姿勢が大事ではありますが、
調べてもわからなかったり、時間がかかりそうな時には、
質問すると皆さん快くアドバイスしてくれます。

井筒 私は、モデラーとして切磋琢磨できる環境にいることです。
入社当初、周囲の人たちの技術力がすごく高いことに驚きました。
そして、皆さん仕事に対して熱意があって、前向きなんです。
よいものを作るためにどうすればいいのかを考えて
積極的に行動できる人ばかりです。素敵だなと思ってます。

福井 プロジェクトの繁忙期以外はほぼ定時で帰れるので、
自分の時間をしっかり確保できるのがありがたいと思います。
育児や介護などをしている人にとっては、それぞれの事情に合わせて
ある程度、柔軟な働き方ができるのもいいですね。

浜田 他にも、京都スタジオは任天堂の方々とコミュニケーションをとる機会が多く、
皆さんのものづくりに対する考え方などに触れることで、とても刺激になっています。
開発環境も、昨年10月にスタジオが移転して
任天堂本社が窓から見えるくらいの距離になりました。
スペースがかなり広くなり、
スタジオ内の移動が小走りになってしまうくらいで(笑)。
リフレッシュスペースも増え、ますます快適な環境になりました。

皆さんから見て、モノリスソフトではどのような人が活躍している印象でしょう?

浜田 当然ですが、ツールに詳しい人は活躍していると思います。
新しい情報を自分から積極的に摂取していて、
いつも使ってるMayaでも
「この機能を使えばもっと早くできるよ」と教えてくれたり。
それから、問題が起きた時に適切な解決法を提示してくれる人は
とても頼りにされている印象があります。

あと、冒頭でご説明したように
京都スタジオの3DCGデザイナーはキャラとマップどちらも担当するので、
両方の技術を備えたすごい人がいます!
どちらも説得力のあるものが作れて、なおかつ作業スピードも速いんです。

井筒 私も、モデルの造形やツールへの理解に優れた人は
いつも「すごいな」と感心しています。
あと、リーダーは管理業務もしていますけど、
それとは別にちゃんと手を動かして、技術を磨く意識も持っているんです。
だからこそ、クオリティチェックやツールの導入を決める際に
適切な判断ができるんだと思います。
私も見習いたいと思っています。

福井 リーダークラスは皆さん、
プロジェクトを運営しなければならないので
技術力に加えてマネジメント能力も高いなあ、と感じています。
デザイン画の段階でポリゴン数をどうするか決めていったり、
イベント班と絵コンテを見ながら3Dモデルで作るものを検討したり。
他のセクションと協調や交渉をしながら、どのように動いていくのか、
そういうスキルはこれからもっと学んでいきたい部分です。

応募の際のポートフォリオについて教えてください。
皆さんは作品をまとめるにあたってどのようなことを意識されたのでしょうか。

福井 僕は、前職で実際に手がけたものと、その大まかな作業時間を
わかりやすく簡潔にまとめることを意識して作りました。
オリジナルで作ったモデルは、作業時間の他に
UVマップやトポロジー、ポリゴン数なども載せました。

井筒 私も基本的には福井さんと同じです。
制作時間やポリゴン数などを簡潔に載せて、
意識したことや、改善したポイントなども書きましたが、
文字が多くならないようにすることも意識してましたね。

浜田 私は新卒での応募だったので、学生時代に制作したものを中心に、
自分の好きなことや、やりたいことが伝わるよう意識しました。
キャラクターの絵やデザイン、3Dモデルなどをメインに載せて、
あとは個人的に好きな和風のデザインのものを多く入れたり。
学校でいただいたアドバイスや、卒業生のポートフォリオも参考にしました。

最後に、入社を検討されている方へ向けてメッセージをお願いします。

福井 ゲームを完成させる過程で起こる、さまざまな問題を解決していくことも
モノリスソフトのキャラモデラーの仕事です。
ただひたすらモデルを制作するだけではなく、
データの問題を洗い出したり、周囲と知恵を出し合う機会も多いので、
こういった部分も含めてゲーム開発を楽しめる方には、
より楽しい職場だと思います。

浜田 どの事業所もキャラモデラーを募集していますが、
とくに京都スタジオは大幅増員中です!
キャラクターもマップも、どちらの技術も磨けるというのは、
京都スタジオならではの大きなメリットだと思います。
出身が関西以外のスタッフも多いので、
他エリアにお住まいの方もぜひご応募ください。

井筒 ゲームが好きで、ものづくりに対する熱意がある方、
よりクオリティを向上しようと努力できる方の
ご応募をお待ちしています!

本日はどうもありがとうございました。

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