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はなしてみてわかること

第4回「企画から商品になるまで」 取締役 高橋哲哉

高橋:

お客さんに提供するものはこうでなければならない、
というのを再認識した部分はありました。
どのゲーム制作の現場でも言えることなんですが、
今回も開発を進めるにあたって、スケジュールや予算の関係上
厳しい局面に立ったことがあったんです。

ただし、今回は心臓の手術をするのに出刃包丁を持ち出すような事は一切せず、
この商品を楽しみにしてくれているお客さんに対して
最低限必要なものはどれか、まずそれを考えよう。
自分たちの都合で物事を考えるのではなく、
お客さんがお金を払って満足してもらえる最低のラインは
どこなんだろうって話し合って、代替案を作成したんです。
それを任天堂の担当の方に見せたら、
「当初の予定の通りに行きましょう。そっちのほうが面白いんだから。」という言葉をもらいました。
このような判断をしてもらったのは、すごく嬉しかったですね。

 
杉浦:

やはり、商品を買ってくれるお客さんに
満足してもらえるようなものを提供しなければならないと。

 
高橋:

はい。
そういう状況になって、切羽詰まって真剣に考えて、
頭をひねった上でこのゲームをどうつくるかべきか考えたからこそ、
今日の発売を迎えられたのかな、と思います。
また、そのような経験を経た事で、次はより精度の高いスケジュールを
立てられるようになったのではないかな、と思います。
お客さんに満足してもらいつつ、最初に立てたスケジュールを厳守する。
それがデベロッパーとして目指すべきものだと思いますから。

 

組み合わさって閃く

 
杉浦:

企画の元となるものはどこから浮かんでくるのですか。

 
高橋:

そうですね。直近のものでいうと
「ゼノブレイド」の大元となるネタは割と前からあったんです。
それこそ10年くらい前でしょうか。

 
杉浦:

そんな前から。

 
高橋:

ええ。シームレスであったり、リアルタイム系の戦闘だったり、
それ自体はそんなに新しいことではないんですけど、
ここ何年かでハードのスペックが上がって
作れるもののクオリティだったり、数自体が減るんじゃないかな、と感じていて。

 
杉浦:

なるほど。

 
高橋:

決して新しいことではないけれど、しっかりと遊べるもの、
冒険できるものを求めている人は逆にいるんじゃないのかなっていう目算があって、
で、ふっとある時、どこかの打ち合わせの帰りだったと思うんですけど
その世界が閃いて、企画をまとめ始めたんです。

 
杉浦:

その閃いた世界というのが、本根(康之)さんに作ってもらった
あのコンセプトアート
ですね。

 
高橋:

ええ、そうです。
あとは、普段からしていることと言えば、
日頃からまめに映画や海外のドラマをチェックしたり、
よく本を読んだりしていて、もちろん、
誰がどんなゲームを作っているか把握できる程度に
ゲームも遊んでいるんですけど。
そういったところとか日常の色んな情報が頭の中に入ってきていて
ある瞬間ひとつにまとまって、パッと浮かんでくることが多いかな。

 
杉浦:

映像作品や書物にしろ、日常的に触れているものの中で
どこにネタが転がっているかわからないですから、
沢山のものと接触する機会をどれだけ持つかって重要ですよね。
そういった点では、高橋さんはお子さんもいらっしゃるので、
そこから吸収しているものもあるんじゃないですか。

 
高橋:

そうですね。
自分だけだったら絶対行かないであろう場所に
行ったりしますからね、ポケモンセンターとか(笑)。
で、まあ、行くといろんな子供たちが集まっているんで、
そこにある商品に対してどんな反応を示すか観察するんです。
これはとてもいい経験だなと思います。

 
杉浦:

ディズニーランドにもよく行かれるんですよね。

 
高橋:

僕、基本的に出不精なんですよ。
でも強制的に連れ出されて。
おかげでディズニーランドはかなり詳しくなりました。

 

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