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はなしてみてわかること

第3回「ゲームとCGの進化について」 取締役・アートディレクター 本根康之

 
杉浦:

本日は、モノリスソフトの取締役でもある本根康之氏にお話を聞いていきたいと思います。
本根さんはアートディレクターとしても様々なタイトルに関わってきましたが、
いくつか紹介して頂けますか。

 
本根:

はい。まず、モノリスソフトの最初の作品でもある「ゼノサーガ エピソードI」ではアートディレクターを、
「バテン・カイトス」「バテン・カイトスII」では、ディレクターとアートディクターに携わりました。
もうすぐ発売される「ゼノブレイド」では、コンセプトアートを作成しています。
この他、他社さんからグラフィックのお仕事を頂いた際は、社内のディレクションを行っています。
ちなみに今は……

 
杉浦:

あ、それはまだ……

 
本根:

秘密のお仕事をしています(笑)。

 
 

ゲーム制作への想い

杉浦:

会社設立から11年が経ちますが、今まで関わったタイトルで一番思い出深いものは何ですか。

 
本根:

「バテン・カイトス」ですね。

 
杉浦:

そうですか。
私はまた、「ゼノサーガ エピソードI」かと思ったのですが。

 
本根:

もちろん思い出深いですよ、というより、苦労したタイトルのひとつです(笑)。
確か、プレイステーションからプレイステーション2に移行する時で、
ハードが変わり新しい会社になって、初めて開発を共にするスタッフも多くて。
「各チームこうやって作っていこう」っていうルール作りといいますか、
制作工程の流れを決めるまでとても苦労しました。

 
杉浦:

そういった意味だと、ゲームキューブのタイトルである「バテン・カイトス」も
初めて手がけるハードだったのですが、
こちらは“苦労”ではなく、“思い出深い”というのはなぜなんでしょう。

 
本根:

新規のハードでしたけれど、会社設立時から年月は経っていましたし、
スタッフも何回か仕事のやりとりをしていたので流れは掴みやすかったですね。
ただ何より、「遊び応えのあるRPGを提供したい」という気持ちがあって。

 
杉浦:

なるほど。

 
本根:

当時は、新しいハードで表現できる幅が広くなって、グラフィックに多くを割いてしまい、
ゲームのボリュームが小さくなってしまったというRPGがいくつかありまして、
そういった風潮を一度リセットしたい、という思いと、
ちょうど「ハリー・ポッター」が徐々に日本に広まりつつあったので、
ファンタジーもいけるんじゃないか、ということで、
あらゆる意味で原点回帰しようと制作したのが「バテン・カイトス」でした。
なので思い入れも大きかったんです。

 
杉浦:

「バテン・カイトス」もそうですけど、
本根さんのゲーム作りを見てるとロケーションからちゃんと選んでいて、
ゲーム中の街を歩いていても海外旅行をしてる気分になるんですよね。

 
本根:

それは良かったです。
どんな街や村でも、そこに住んでいて生活している限りは、
その人たちにとってそれなりに居心地の良い場所なはずなので、
そういった雰囲気を出してくれとスタッフには伝えているんです。
私自身、旅行が好きなので、その辺を感じとってもらえるように、
気を付けている部分でもあります。

 
杉浦:

旅をする上での楽しみはなんですか。

 
本根:

それぞれの国の文化の違いを体験することですね。
まさにリアルRPGっていう感じで。
習慣はもちろん食文化まで…この違いや人種の多様さを、
ゲームで表すとしたらどうやってやろうか、と考えてしまって。

 
杉浦:

確かに、様々な人種が登場するゲームってあまりないかもしれない。

 
本根:

そうですね。
髪の色や眼の色、思想は違ってたりするんですけど、
習慣は同じっていうものが多いように思います。

 

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