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はなしてみてわかること

第2回「ゲーム制作における姿勢と環境作り」 プロデューサー 石谷浩二、ディレクター 森住惣一郎

 
杉浦:

まず、自己紹介からお願いしたいのですが、
モノリスソフトに入社してから、どういったタイトル経て現在に至ったのかを、それぞれお願いします。

 
石谷:

私は、2001年にモノリスソフトに入社し、
「ゼノサーガ エピソードI」、「バテン・カイトス」ではアシスタントディレクターとして、
「ナムコ クロス カプコン」、「無限のフロンティア」、「無限のフロンティアEXCEED」では
モノリスソフトのプロデューサーとして、プロジェクトに携わりました。

 
森住:

私は、2003年に入社し、ディレクター兼シナリオとして
「ナムコ クロス カプコン」、「無限のフロンティア」、「無限のフロンティア EXCEED」の、
3本を担当しました。

 

ゲーム業界の変化

杉浦:

モノリスソフト設立から10年経って、
二人とも古くからいるメンバーになってきているんだけど、
その間にゲーム業界にもいろんな波があって変化してきたな、と感じるんですが、
そんな中、色々なプロジェクトに関わってきて
入社当初と現在とで、モノづくりに関する考え方がかわってきた、
ということはありますか。

 
 
石谷:

変わった点といえば、アシスタントディレクターから、
プロデューサーに職種が変わったという事もあるんですが、
限られた時間やコストの中で、どうゲームとして作り上げていくか、仕上げていくか、
というところをより意識するようになりました。
それは、いくつかのタイトルを経ていくにつれ、強く持つようになってきたと思います。

変わらない点は、
何事もひとつひとつ地道に“積んでいく”ということでしょうか。
ゲーム制作に関わらず仕事というのは、何事も細かい作業の積み重ねなので
1個1個丁寧に積んでいく、というスタンスは今後も変わらないと思います。

 
森住:

私は、「無限のフロンティア」の制作をしている頃に
“ゲーム業界の変化”を感じ始めたんです。
どういった変化かと言うと、今までのゲーム制作は、
決まったルールの中で作り上げていけばある程度売れるものが作れる、
という傾向があったと思うんですが、
そういったものが売れなくなってきてしまって。

 
 
杉浦:

なるほど。

 
 
森住:

世の中的には、過去の一般的な作り方が通用しなくなってきた……
では、どうするのかと考えた場合、
ゲームの企画段階から、完成したものの売り方も含めて、
ゲーム作りをしなければならないな、と。

モノを作りながら、最終的にそれがどういう形になって、
どういう風に売られていくのかまでを個々で考えなければならない。
それは、「面白いものを作ることに集中すればよかった」時代にはなかった
考え方であり、業務でもあるわけで……厳しくなったなあ、と感じるようになりました。
自分がもう少し若ければなあ、とも感じるようにもなりましたね(笑)。

でも、こういった考えから、キャラクターデザインやグラフィック、マップ設計……
どんな職種のスタッフであれ、商品を買ってくれるお客さんの視点を考えながら
作ってくれ、ということを開発スタッフによく話すようになりました。
それが自分のスタンスで大きく変わったところかな、と思います。

 
 
杉浦:

どういったものを求めているのか、と、
よりお客様側の視点を考えるようになったということですね。

 
 
森住:

そうですね。
ゲーム制作をするうえで、今までは、そういった思考は多少なりしか
取り入れてきませんでした。
昔は「こういうものをつくりたい」「いいモノを作れば売れるはずだ」という考えで制作を
していましたが、今は、「それは通用するの? それを買ってくれる人はいるの?」と
自分に問うようになりましたね。

 
 
杉浦:

今までは開発費やスケジュールに余力があれば、
ある程度やりたいことをゲームに入れ込むことができたけれど
開発費もスケジュールも抑えて行かなければならない、となった場合、
よりユーザーが満足するところを重点的に作りこんでいくしかないよね。

 
 
石谷:

そのような状況なので、お客様側の心理をつかむことというのが、
以前よりも、より作り手側に求められてきている事になっていると思います。

 
 
森住:

「こういうものがやりたい!」「わかる人だけ買ってくれ!」というモチベーション主導で
制作することが、作り手にとっては、一番のモノ作りができるんでしょうけど。
昔はそれで評価されたものも数多くあって、
そしてそれが素直に数字として表れていましたし。

 
 
杉浦:

なぜ、お客様の思考が細分化してしまったんだろう。

 
 
森住:

娯楽や趣味が増えたのかな、とは思います。
一時期、「ゲーム」という遊びが、センセーショナルな時代があって
ゲームソフトが出ればなんでも飛びついていた時代があったじゃないですか。
ファミコンの時代は出るソフト出るソフト100万本とかいう世界もあって…。
私もその渦中で踊っていましたけど(笑)。

でも今はインターネットや、携帯電話によるコミュニケーションといった娯楽が
一昔前と比べると大幅に増えてしまって、遊ぶ側の選択肢が増えた。
“ゲームが遊べればよかった”時代から、
“個々のニーズによって趣味を選ぶ”時代に変化してきたからじゃないでしょうか。

 

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