このページは、リクルート活動の一環として
外部のインタビュアーに委託し、取材を行っています。

スタッフインタビュー

プログラマー編

クリエイターの想像をかたちにする

本日は「プログラマー」の皆さんに来ていただきました。
自己紹介をお願いします。

久保木 アプリケーションプログラマーの久保木です。
班長として業務管理や他セクションとの折衝なども行っています。
前職は家庭用ゲーム機向けの開発会社で、
主にアプリケーションプログラマーとして勤務していました。

転職のきっかけは『ゼノブレイドクロス』で、
当時の日本では珍しかったオープンワールドを取り入れた
挑戦的な姿勢に惹かれ、モノリスソフトの門を叩きました。
現在入社7年目です。

久野 同じくアプリケーションプログラマーの久野です。
前職も家庭用ゲーム機向けの開発会社で働いており、
プログラムのほか、ディレクションにも携わっていました。

開発規模の大きなタイトルの開発に携わり、ゲームを作り込む経験がしたかったことと、
『ゼノブレイド』シリーズをはじめ、モノリスソフトの開発したゲームソフトが
好きで遊んでいたこともあって入社しました。
現在入社6年目で、昨年からはチームの班長としての役割も担っています。

金田 UIプログラマーの金田です。
自分も前職は家庭用ゲーム機向け開発を中心とした会社にいました。
そこでもUIを担当していたのですが、
他の業務と掛け持ちすることも多く、
「もっとUIに専念して作り込みたい」という気持ちから
モノリスソフトに入社し、現在5年目です。

「プログラマー」は、どのようなお仕事をしているのでしょうか?

久保木 プログラマーには、アプリケーションやエフェクト、アニメーション、UIなど
多様な分野があり、プロジェクトによって手がける内容が異なるのですが、
今回は、参加メンバーが担当している
「アプリケーションプログラマー」「UIプログラマー」の仕事について
お話しできればと思います。

私は、アプリケーション担当で、
主にキャラクターの動きの制御全般を作っています。

例えば、「敵に向かって攻撃する」という動きの場合、
まず敵を見つける仕組みが必要になりますし、
敵を見つけたらその方向に進んで、さらに攻撃する動きも必要です。
このような一連の流れが正しく動くように仕組みを作りつつ、
プランナーからの仕様や、デザイナーのイメージに近付けるよう調整して
そのゲームが目指す面白さを形にすることが仕事になります。

金田 私が担当しているUIでは、アイコンやパラメーター、メニューなど、
画面に表示される情報をほとんど全て作り込んでいます。
まず、何をどのようなUIで表示させるかという部分を
プランナー、デザイナーと一緒に検討し、そこで仕様として決まったものを
UIプログラマーが実装する、というのが大まかな流れになります。

プロジェクトの中盤くらいからベースデザインが固まってくるので、
仕様の変更や追加への対応を行いながら、
終盤までひたすらクオリティアップを続けていきます。

久野 私はアプリケーション担当の中で、
イベントシーンを再生する仕組みを作っています。
ゲームをプレイしていてイベントシーンが始まった時に、
何フレーム目にどのキャラクターがどのモーションを取るのか、などの
一連の動きをリアルタイムに読み込んでシーンを生成する仕組みや、
その動きを指定する編集ツールをイベント班からの要望に応じて実装しています。

ツール作成も手がけているということは、
テクニカルアーティスト(以下、TA)と
業務範囲が重なる部分もあるのでしょうか?

久野 TAは「デザイナーの制作作業をいかに効率化するか」を主軸に、
作業工程の自動化や省力化を行うツールを作成・改善しています。
それに対して私が手がけたツールは、
「そのままゲーム内に実装されるデータ」を生成・調整する側面が強いです。

例えば、街の人などのNPCのモデルは
複数のパターンが用意された髪や顔などのパーツを
組み合わせて作られているのですが、
その組み合わせを編集するツールなども作っています。

日々の業務では、どのようなことが求められているのでしょう?

久保木 ゲームを面白くするために「プログラマーだからこそできることは何か」を考え、
行動することが求められます。

例えば、自分が作ったツールがもっと使いやすくなれば、
データ作成の時間短縮となり、浮いたぶんだけアイデアを練る時間にあてられます。
これもプログラマーなりのゲームを面白くするアプローチの一つです。

金田 私の場合は、言語化などのコミュニケーション能力ですね。
UI班では、プログラマーからもUIデザインの提案を積極的に行っているので、
一緒に作業をしていくプランナーやデザイナーに組み上げた画面を見せた時、
なぜそうなっているのか理由を相手にきちんと説明したり、
そこで要望が出たら、不明瞭な部分を確認して、
相手の考えていることを言語化する力が求められると思います。

久野 私は、仕様をきちんと理解して、プランナーが考えているものを
しっかり仕上げることが求められると感じています。
実装する私たちが、最初にその仕様に触れる立場なので、
プログラムを組む時に、仕様の漏れや改善すべき点に気付くことも多いんです。
その時にゲームをもっと良くしようという意識をもって、
プランナーとコミュニケーションを取っていく姿勢が大事ですね。

UIプログラマーはデザインの提案も行うそうですが、
デザインの知識も必須なのでしょうか?

金田 UIはちょっと特殊で、
もともとゲーム画面上に表示するアイコン、文字情報などと扱う物量が多く、
デザイナーだけでは拾いきれない
細かな仕様や情報の抜けがどうしても出てきてしまうので、
プログラマーやプランナーがそういった部分をフォローしています。

一つの画面に対するベストなアイコンの配置など、
UIデザインの知識があるほうがいいのは間違いないですね。

久保木 アプリケーションプログラマーの場合も、
自分とやり取りするデザイナーが扱っているデータの構造は
知っていて損はないと思います。

ただ、デザインや絵作りの知識を持つよりは、
デザイナーが存分に力を発揮できるような環境を構築したり、
インスピレーションを与えられるような技術的な試作に取り組むほうが
求められているのかなと思います。

技術や知識以上に大切にしているもの

言語や技術に関する知識はどの程度のレベルが求められるのでしょうか?

久保木 家庭用ゲーム機向けの開発は、基本的にC++が使われているケースが多いので、
習得している方は円滑にチームへ合流できると思います。
ただ、C++に限らず、C#やPythonなど、何らかのプログラミング言語に
精通していると言えるレベルであることが一番大事なのかなと思っています。

久野 そうですね。私も主にC++を使っていますが、
最近はPythonでのツール作りも多く、使用言語は結構まちまちです。

アプリケーションプログラマーとしては、
プロジェクトに合わせたコードを書く力が重要になると思います。
私も入社当初は、ソースコードを書いた同僚に、
どのような考えで今のコードになっているのか、
いろいろと質問して理解するようにしていました。

金田 UIプログラマーの場合は、
何か一つ突き抜けて扱える言語がなかったとしても、
画面上の配置や動きなど、UIそのものに関する知識が豊富であれば
十分活躍の場があると思います。

お仕事をするうえでの「こだわり」や意識していることを教えてください。

久保木 先ほど触れたことにも繋がりますが、
ゲームがより面白くなるのであれば、どれだけ面倒と感じられる作業でも、
自分の手間をいとわずに取り組むことですね。
プロジェクト全体の動きや、先のことも見通しながら
今自分が何をするべきか、冷静に判断するよう心がけています。

金田 自分は、お客様目線を忘れないように意識しています。
ゲーム開発をする側がベストを尽くしたと思っても、
お客様から見ると不満な点はどうしても出てくると思うんです。
プレイヤーと同じ気持ちで何回もUIを触ってみて、
不満な点を改善していくことが大切だと思っています。

例えば、メニュー画面を開こうとした時に、
ロードが完了するまで何も操作できずに待たされるのを、
私はすごくストレスに感じていて。

UIの操作でそういう待ち時間が発生しないように、
ロードの仕方を工夫して、
キャラクターモデルのロード中でも次の画面に遷移したり、
カーソルがスムーズに動くようにする提案を行っています。

久野 私は、実装していて気になるところを残さず、
現時点でできる最良は何かを考えるようにしています。

以前、結構長いチュートリアルなのに、
途中でセーブができない仕様だったことがあったんです。
でも、ゲームに費やす時間は人それぞれなので、
止めたい時にセーブできないと、
そのままゲームを遊ぶこと自体を止めてしまうかもしれません。
そこで、チュートリアルを分割できないか関連する担当に提案して、
途中でセーブできるよう対応したことがありました。

小さなことかもしれませんが、気がかりを残したまま商品となって、
お客様をガッカリさせるようなことはしたくありません。
自分もプレイヤーの目線を持って、気になる点があったら提案したり、
プランナーと仕様の意味についてすり合わせたり。
自分で作っているものに納得して実装するという部分にこだわっています。

皆さんがとくにやりがいを感じるのはどんな時ですか?

久野 自分が実装したものがゲーム画面に表示され、
実際に動いているところを見られた時ですね。
あと、自分が手がけたツールを使い、プランナーが作ったデータが、
ゲーム画面にちゃんと反映された時にもやりがいを感じます。
何かものを作って「これはよかった」「これで効率化できた」など、
反応をもらえた時も素直にうれしい気持ちになります。

金田 私も久野さんと同じで、プランナーとデザイナーが想像したものを実装して、
それが画面に表示された時が一番嬉しいです。
UIの場合、画面に何も出ていないところから、一つひとつ表示したり、
ロジックを組んで遷移を作っていったりと、
パズルを組み立てているような感じなんですよね。
だから「ようやくここまで来られた」という感じがして、とても嬉しいです。

久保木 私は、発売後にお客様の反応に触れた時が最もやりがいを感じます。
皆さんが楽しんでプレイしていることがわかると、
苦労がすべて報われたように感じられるんです。
自分なりに「ここの挙動は会心の出来だ」みたいな想いもありますが、
ゲーム全体に対する評価が自分の評価にも繋がっているイメージですね。

モノリスソフトで働いて、成長できた部分はどのようなところでしょうか。

久保木 新人プログラマーの育成に携わったり、
直近ではプログラマーの人員の管理業務を行うなど、
マネジメントに取り組む時間も増えてきました。
技術的な面に加え、ゲーム開発のプログラマーとしてより長期的に、より広く、
必要な視点を養うことができている感覚があります。

金田 モノリスソフトに入社して、UIのことを深く掘り下げられるようになり、
さらに知識が深まったと思います。
注目させたいものをどう目立たせるのか、目線の誘導はどうすべきかなど、
専門的な知見がより一層増えましたね。

久野 開発の規模が大きいこともあって、保守性に対する考え方が強くなりました。
自分が作ったツールを使うスタッフもたくさんいるので、
説明がなくてもある程度使い方が理解できるよう、
わかりやすさを意識するようになったと思います。
例えば、クリックすべき場所を判断しやすいようGUIの表示を工夫したり、
データ入力のエラーを防ぐために誤字を自動検知するシステムを組み込んだり。
バグが出た時のために、読みやすいソースコードを書く意識も高まりました。

今よりもっと面白いゲームを作るために

スキルアップのために日頃から取り組んでいることはありますか?

金田 プライベートでは、UIに関する書籍を読むことが多いです。
UIの本ってあまり多いとは言えないんですが、積極的に探して読むようにしています。
あと、ゲームを遊ぶのはやっぱり大事ですね。
「このゲームのこのUIは、どういう意味合いで実装されているのか」などと
考えながらプレイしています。

久野 私もできるだけ最新のゲームは遊ぶようにしています。
最新の遊びを自分で体験してみることはもちろんですが、
その時の感覚を言語化するようにもしています。

例えば、フィールド探索が楽しいと感じたなら、
それはアイテムを拾った時なのか、敵を発見した時なのか、
遠くに次の目的地が見えた時なのか・・・など、
自分が楽しいと感じた瞬間を細分化したり、
類似するシステムのゲームがあったら比較してみて、
どこに違いを感じたのか書き出しています。

あとは、まわりのプログラマーの仕事にも興味を持つようにしています。
作業報告を見聞きして、気になる実装をしていたり、
新たな技術を取り入れたりしていたら、担当した人に詳しく教えてもらったり。

久保木 私も、技術書を読んでいます。
自身で購入することもありますし、
ゲーム開発に必要なものと判断されれば会社で購入してもらえるので、
ありがたいですね。

久野 社内の勉強会も、不定期でいろいろと開催されていますよね。
CEDECやGDCなどゲーム開発のイベントがあると、
プロジェクトの垣根を超えてプログラマーが集まり
講演の内容を共有したり、最新技術について感想を言い合ったりしています。

久保木 社内勉強会でいうと、私は開催している側でして。
技術交流だけでなく、プログラマー同士や部署間の交流の意味合いもあるので、
なるべく多くの人が参加できるように時期なども調整して開催しています。

CEDECの勉強会では他の職種にも声をかけて幅広く意見交換をしたり、
GDCは講演が英語で行われるので、
得意なスタッフに解説をお願いして理解を深める場にしたり。
その時にあわせて開催するスタイルも変えています。

描画、マルチスレッド関連やC++の言語機能など、
社内にはさまざまな技術に精通したスペシャリストがいるので、
そういった人たちと交流して、考え方や知識に触れられるととても勉強になります。
社内勉強会で面識があれば、日頃から技術的に気になったことを
「ここどうなっているんですか?」なんて気軽に質問もできますし。
今後もどんどん開催するつもりです。

今後チャレンジしたいことはありますか?

久野 社内のツール環境やワークフローを、
もっと使いやすくできないだろうかと考えていて、
いま担当しているイベント関連のツールを、自分の手で改修していきたいです。
将来的には、開発環境を自分で一通り実装できるレベルの技術力やセンスを磨き、
あらゆる仕事で求められる以上のことができるようになりたいです。

金田 私は、この先もUIプログラマーの道を突き進んでいき、
お客様に「このゲームのUIは素晴らしかった」と言ってもらえたり、
プロジェクト内で「この人がいればUIは安心して任せられる」と言われるような
存在になれたら嬉しいですね。

久保木 私は、プログラマーの班長として、
多様な面白さを表現できるチームを作りたいと考えています。
そのためには、今いるメンバーのレベルアップも必要ですし、
チームに足りない技術や発想を持っている方にも合流していただいて、
規模を拡大していきたいです。

久野 人数が増えることで、もっとクオリティアップできたり、
新たなチャレンジにも繋がりますよね。

久保木 そうですね。たくさんの応募がくるとよいのですが・・・(笑)。

モノリスソフトではどのような人が活躍していますか?

久野 私がイメージするのは、ある先輩プログラマーなんですが、
その人は、面白いゲームを作るためなら「鬼のように力を発揮する」タイプなんです。
技術的に大変なことが複数あっても、一手に引き受けて実装してしまいますし、
そのうえでチームの管理もして、さらに企画にも食い込んでいたり。
自分もそうなれたらと思いつつ、ちょっとすご過ぎる存在です。

久保木 自分の意見をしっかり言える人が、すごく活躍されている印象ですね。
発言の内容そのものに説得力があるだけでなく、
適切なタイミングで、適切に自分の意見を伝えられる人は、
周囲の人たちを巻き込みながら進めていくことができますし、
「この人についていこう」という気にさせてくれます。

ちなみに、新卒でゲーム業界のプログラマー職を志望されている方は、
どのような準備やアピールをすればよいのでしょう?

久野 私はゲームの専門学校ではなく、大学を卒業してゲーム業界に入ったので、
カリキュラムで作品を作った経験がほぼありませんでした。
そこで、応募先の会社が求めている人物像を確認し、
それに対して自分の経歴や持っている能力、やりたいことなどをうまくからめて
「具体的に何ができるか」「どういう理由で入社したいのか」などを
きちんと説明するように意識していました。

金田 「ゲームが作りたいです」とアピールするだけはなく、
どんなことを中心にプログラムを学んできたのか、
どこに力を入れてきたのか具体的に言えるようにしておくと、
より強く想いが伝わるのではないでしょうか。

久保木 熱量が強いと、志望動機などの書き方にも自然とそれがにじみ出ると思います。
あとは、どのようなゲームを開発している会社なのか企業研究をしたり、
発売されているゲームを遊んでみたりすると、
その会社を目指すために伸ばすべきスキルなどが見えてくるのではないでしょうか。

ちなみにモノリスソフトでも、このインタビューシリーズ以外に、
スタッフが技術的な解説を行う『TECH BLOG』も毎月更新しています。
新卒入社したプログラマーが書いた記事もありますので、
ぜひ参考にしてみてください。

この会社に入ってよかったことは何ですか?

久保木 「よいゲームを作ろう」と理想を追求する意識が開発現場の全員に浸透しているので、
そうした環境に身を置けていることはありがたいですね。
私自身も、常にそうした想いでゲームを作ってきましたが、
より高い熱量の人がまわりに多いので、こちらの熱量もさらに上がっていきますし、
それによって自分の進歩や成長も感じられます。

金田 就労環境が安定しているのが、なにより一番だと思います。
安心してゲーム開発に専念できています。

久野 業務時間中、ずっとゲーム開発に集中していられるのは、
本当にありがたい環境ですよね。
それは、会社の環境作りを整えてくれている
管理部門のスタッフの支えがあるからこそだと思います。

最後に、入社を検討されている方へ向けてメッセージをお願いします。

久野 「とにかくいいゲームを作りたい!」だったり、
「いろんな技術を取り入れて、動くところをどんどん試したい!」など、
ゲーム開発の熱量を強く持った方をお待ちしています。

金田 いろんな意味で刺激を受けられる会社だと思うので、
UIプログラマーに限らず、迷っているならまずは応募してほしいですね。

久保木 面白さを追求したい人にとっては、すごく恵まれた環境ですし、
チームとしてもプログラマーに技術力だけではなく、
「面白いゲームを作ること」を期待しています。
それを一緒に楽しめる方からのご応募お待ちしております!

本日はどうもありがとうございました。

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